ベトナム アジア大会2026:金メダル5個への巻き返しを狙う
2018年の39個から2023年には27個へとメダル数が減少したベトナムは、新たな資金投入と7つの重点競技への注力を背景に、愛知・名古屋大会で公式目標として金メダル5個を掲げる。ベトナム代表について、現時点で確定している情報をまとめた。
ベトナムのアジア大会成績
ベトナムの総メダル数・金メダル数はいずれも2018年から2023年にかけて大きく落ち込んだ。関係者はこの要因の一部として、2018年最大のメダル源だったプンチャック・シラットが2022年大会のプログラムから外れたことを挙げている。
| 大会 | 順位 | 金 | 銀 | 銅 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2018年 ジャカルタ・パレンバン | 16位 | 5 | 15 | 19 | 39 |
| 2022/23年 杭州 | 21位 | 3 | 5 | 19 | 27 |
出典:Wikipedia「Vietnam at the 2018 Asian Games」「Vietnam at the 2022 Asian Games」
ベトナムの得意競技
空手、セパタクロー、武術、陸上競技(特に走幅跳・短距離)、ボート、重量挙げ、プンチャック・シラットなどの武術系種目は、プログラムに含まれている限り、ベトナムにとって最も信頼できるメダル源であり続けてきた。ベトナム体育局は2026年に向け、射撃、重量挙げ、空手、テコンドー、ボクシング、バドミントン、陸上競技の7競技を正式に「メダル重点」競技として指定しており、アーチェリー、自転車競技、ボート、水泳、体操を第2優先の投資対象としている。
ベトナムの競技別代表選手団
本調査時点、大会開幕の約5週間前の段階で、ベトナム体育局は完全な確定代表選手団名簿を発表していないが、複数の競技別代表は個別に発表されている。
公式連盟・報道で確定済み
| 競技 | 主な選手名 | 状況 |
|---|---|---|
| ゴルフ | 男子:グエン・アイン・ミン、グエン・トゥアン・アイン、レー・カイン・フン。女子:レー・チュック・アン、グエン・ヴィエット・ザー・ハン、レー・グエン・ミン・アイン | 確定 |
| サッカー(男子、拡大候補29名) | キム・サンシク監督率いる候補にタイン・ニャン、クオック・ヴィエット、カオ・ヴァン・ビンらを含む。ウズベキスタン、フィリピン、クウェートと同組 | 確定 |
| テコンドー | チャウ・トゥエット・ヴァンとレー・タイン・チュンがアジア選手権プーンセ銅メダルで出場権を獲得。計8枠を確保(プーンセ2枠、キョルギ6枠) | 確定 |
| サッカー(女子) | 開催国日本、タイ、チャイニーズタイペイという最難関のグループに組み込まれた。選手名簿はまだ未発表 | 団体出場確定 |
報道はあるが正式発表待ち
| 競技 | 備考 |
|---|---|
| 射撃 | チン・トゥ・ヴィンとファム・クアン・フイ(パリ五輪メダリスト)、グエン・トゥイ・チャン(アジア選手権金メダル)が国内メディアで「アジア大会のダークホース」と位置付けられているが、正式な代表確定はまだない |
| 水泳 | グエン・フイ・ホアン(自由形400/800/1500m)とチャン・フン・グエンが、プレビュー報道で主力メンバーとして名前が挙がっている |
| 武術 | 看板選手のズオン・トゥイ・ヴィが主力メンバーとして紹介されているが、正式な代表確定はまだない |
| 陸上競技 | 走幅跳のハー・ティ・トゥイ・ハンと長距離のグエン・ティ・オアインがプレビュー報道で名前が挙がっているが、オアインは2026年のアジア大会で「無冠」に終わったと報じられており、調子への疑問が生じている |
| ボクシング | グエン・フエン・チャンとファム・ティ・クイン・アインが現在のベトナム最強ボクサーであり選出有力視されているが、確定しているのはアジア選手権への出場のみで大会代表ではない |
出場確定・代表未発表
| 競技 |
|---|
| 空手、セパタクロー、ボート/カヌー、レスリング、フェンシング、バドミントン、アーチェリー、自転車競技、体操、eスポーツ |
注目トピック
金メダル5個への巻き返し目標。 2022年大会でわずか3個の金メダルに終わったことを受け、関係者は2026年に向け最低5個の金メダルという目標を設定した。長期的には2030年に6個、2034年に7個という計画もあり、「巻き返せるか」という真の注目点となっている。
女子サッカーの厳しい組み合わせ。 開催国日本、タイ、チャイニーズタイペイという最難関のグループに組み込まれた女子代表に対し、男子U23代表ははるかに有利な組み合わせとなっており、ベトナムの2つのサッカー代表の難易度の違いが際立っている。
グエン・ティ・オアインの調子への疑問。 ベトナム史上最多のSEAゲームズメダリストである彼女は、2026年2月のアジア大会で「無冠」に終わったと報じられており、本大会で結果を出せるかが問われている。
スポーツ科学への新たな投資。 ベトナムは選手の1日あたりの食費補助を引き上げ、コーチと選手向けの新たな手当を導入し、6競技で「パフォーマンス・レディネス・インデックス」というモニタリングシステムを導入した。メダル目標を支えるデータ主導の取り組みである。
