北朝鮮 アジア大会2026:出場自体が依然として不透明
北朝鮮は愛知・名古屋大会に約150名の選手団派遣を計画していますが、日本による北朝鮮国籍者への入国禁止措置のため、出場そのものが保証されているわけではありません。現時点で判明している内容をまとめました。
北朝鮮のアジア大会実績
北朝鮮のメダル総数は、コロナ禍の国境閉鎖により国際競技会から数年間離れていたにもかかわらず、直近2大会で驚くほど安定しています。
| 大会 | 順位 | 金 | 銀 | 銅 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2018年 ジャカルタ・パレンバン | 10位 | 12 | 12 | 13 | 37 |
| 2022/23年 杭州 | 10位 | 11 | 18 | 10 | 39 |
出典:Wikipedia「北朝鮮と2018年アジア大会」「北朝鮮と2022年アジア大会」
北朝鮮が特に強い競技
ウエイトリフティングは北朝鮮にとって他競技を大きく引き離す最大のメダル獲得源で、2018年大会の金メダル12個のうち8個がウエイトリフティング単独によるものでした。体操(特に女子跳馬・段違い平行棒)、レスリング、ボクシング(特に女子)、柔道、射撃、卓球、女子サッカーも伝統的な強豪競技です。
競技別 代表選手団(公式発表状況)
本調査時点で、北朝鮮の2026年大会代表として個別に選手名が正式発表された例はありません。北朝鮮および大会組織委員会は、これまでも大会数週間前になって初めて代表選手名を公表する傾向があります。以下は、主力競技における最新(2025年)の実際の競技実績データと、確認できているチームレベルでの出場詳細です。
公式・国営メディアで確定済み
| 競技 | 備考 | 状況 |
|---|---|---|
| サッカー(男子) | 中国、イラン、UAEと同組(グループB) | チーム確定 |
| サッカー(女子) | 韓国、バングラデシュ、ミャンマーと同組(グループF)。2026年9月21日、大阪での試合が予定されており、2023年大会での対戦の再戦となる | チーム確定 |
| 代表団全体 | 北朝鮮の公式見解を反映するとされる在日の朝鮮総連系メディア・朝鮮新報は、17競技・種目に約150名の選手団を派遣すると報道。サッカー、ウエイトリフティング、柔道、レスリング「その他の分野」を含むとみられる | 報道 |
2025年の実績に基づく有力候補・大会代表としては未確定
| 競技 | 選手 | 直近の実績 |
|---|---|---|
| ウエイトリフティング | ソン・グクヒャン | 2025年国際ウエイトリフティング連盟世界選手権女子69kg級で世界記録3つを樹立し優勝。2023年アジア大会(76kg級)の現王者でもある |
| ウエイトリフティング | パン・ウンチョル | 2025年世界選手権男子60kg級で銅メダル |
| レスリング(フリースタイル) | ハン・チョンソン | 2025年アジア選手権・世界選手権男子57kg級で金メダル獲得 |
| レスリング(フリースタイル) | キム・オクジュ | 2025年世界選手権・アジア選手権女子62kg級で銀メダル獲得 |
| ボクシング | パン・チョルミ | パリ2024オリンピック銅メダリスト、2025年世界王者、女子52〜54kg級 |
| ボクシング | アン・グムビョル | 2025年国際ボクシング協会女子世界選手権-50kg級で銅メダル |
| 柔道 | ムン・ソンヒ | 2024年アジア選手権銀メダリスト、パリ2024オリンピック出場、女子70kg級 |
| サッカー(女子) | キム・キョンヨン | 所属クラブが2026年AFC女子チャンピオンズリーグで優勝した際、決勝ゴールを決めMVPに選出 |
| 体操 | アン・チャンオク | 杭州2023大会で個人種目2冠、パリ2024オリンピック決勝進出者。ただし2025年世界選手権には出場せず |
情報未発見
| 競技 |
|---|
| 卓球、射撃、飛込、アーチェリー、アーティスティックスイミング |
注目トピック
そもそも入国できるのか:日本は2016年以来、ミサイル・核関連の制裁措置として北朝鮮国籍者の入国を全面的に禁止しており、両国間に正式な外交関係はありません。1994年に広島で日本が前回アジア大会を開催した際にも北朝鮮は出場していません。2025年後半の時点で、日本政府は約270名規模とされる北朝鮮代表団への入国例外措置について正式に検討中でした。これが2026年大会における北朝鮮出場を巡る最大の焦点です。
南北サッカー再戦:南北の女子代表チームは2026年9月21日にグループステージで再び対戦し、2023年杭州大会での対戦の続きとなります。これは北朝鮮のネゴヒャンFCが韓国国内で開催された2026年AFC女子チャンピオンズリーグを制し、南北合同応援団を前に優勝を飾ったわずか数か月後の一戦です。
ウエイトリフティング・レスリングの層の厚さ:ソン・グクヒャンの2025年シーズンにおける世界記録樹立や、ハン・チョンソンの世界・アジア二冠は、代表が正式確定していないとはいえ、北朝鮮の伝統的なメダル獲得源が2026年に向けて依然として強力であることを示しています。
